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宗像大社 辺津宮~境内のみどころ

記事Feb. 23rd,2019
Jan. 25th,2020
訪れた神社の詳細についての備忘録。福岡県宗像市にある宗像大社は全国に6000以上ある宗像神社や厳島神社などの総本宮です。宗像大社 辺津宮の社殿など境内の見どころ。
訪れる時は公式の情報を確認してください。
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手水石

神門の前の手水舎には大きな一枚岩の手水石があります。

手水舎

手水の時は柄杓がないので直接手で水を受けます。

手水石

拝殿・本殿

社殿が造営されたはっきりした時期は不明ですが戦乱などによる破壊と再建を繰り返してきたとされています。現在の社殿は弘治3年(1557年)に焼失した後に再建されたものです。本殿は天正6年(1578年)の大宮司宗像氏貞による再建、拝殿は天正18年(1590年)の筑前領主小早川隆景による再建でともに国の重要文化財に指定されています。

多くの神社では本殿が南もしくは東へ向かって建てられていますが、辺津宮の本殿は北西に向けて建てられています。北西へ延びる参道の先には中津宮や沖津宮があります。

拝殿と本殿

本殿は五間社両流造です。通常流造では正面にだけ屋根を伸ばしますが両流造では後方にも伸びます。五間は正面の柱間が五つある(柱が6本)ということです。2013年に屋根と塗装の修復が行われ、美しい朱色と白色です。

横から見た拝殿と本殿
裏手から見た本殿

拝殿は妻入の切妻造です。神門と拝殿の間に握舎があるため、拝殿全体を正面から見ることはできません。拝殿の内側には福岡藩3代藩主の黒田光之が奉納した三十六歌仙図扁額の複製が飾られています。

正面から見た拝殿
拝殿正面の扁額

拝殿の奥には天照大神が三女神に示した神勅“汝三神、道の中に降りて居して天孫を助け奉りて、天孫の為に祭られよ”にちなむ“奉助天孫而 為天孫所祭”の扁額が掲げられています。

“奉助天孫而 為天孫所祭”の扁額

御神木

宗像大社の御神木は推定樹齢550年と言われる楢の木です。楢の葉は宗像大社の裏紋にもなっています。

御神木の楢の木

相生の樫

高宮への参道の途中には“相生の樫”と呼ばれる御神木があります。この樫の木の2本の幹から伸びた枝が結ばれたようにつながっていて恋愛成就や夫婦円満にご利益があると言われています。

相生の樫

高宮祭場

本殿から“高宮参道”と呼ばれる道を10分ほど歩いた高台の上には高宮祭場があります。高宮祭場は宗像三女神が降臨した場所と伝えられる古代祭場で古代の祭祀の場を間近にみることができる数少ない場所です。現在も高宮神奈備祭や月次祭では実際に神事が行われます。

高宮祭場は下高宮祭祀遺跡と呼ばれる場所にあり、“昭和の大造営”の時に遺跡調査を踏まえて古代の祭場の形が再現されました。高宮祭場より奥には上高宮祭祀遺跡がありますがこちらは禁足地です。

高宮参道
高宮祭場前
高宮祭場

高宮祭場には高宮祭場まで行かないと受けることができない割符守があります。半分に名前と年齢を記入して割って吊るし、残り半分をお守りとして持ち帰ります。

第二宮・第三宮

本殿からの裏手には第二宮ていにぐう第三宮ていさんぐうがあり、沖ノ島の沖津宮に祀られる田心姫神と宗像大島の中津宮に祀られる湍津姫神の分霊がそれぞれに祀られています。本殿と合わせて第二宮と第三宮に参拝することで三宮すべてを詣でたことになります。

手水石の“洗心”の字とそれぞれの宮の前にある石碑は出光佐三によるものです。

第二宮と第三宮

唯一神明造の現在の第二宮と第三宮の社殿は伊勢神宮の第60回式年遷宮の際に内宮の別宮である伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮の古殿を下賜されそれぞれ再建されたものです。2017年行われた修復では伊勢神宮の第62回式年遷宮で下賜された古材が用いられました。

第二宮
第三宮

神宝館

沖津宮のある沖ノ島は古代の祭祀遺物、石器や土器などが大量に出土し、“海の正倉院”とも呼ばれますが、辺津宮にある神宝館には沖ノ島で発見された貴重な出土品など8万点もの国宝が収蔵されていて見ることができます。

拝観料は一般800円、高校生・大学生500円、小学生・中学生400円、開館時間は9時から16時半(最終入館は16時)までです。

神宝館
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