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五穀の起源

記事Oct.24th, 2020
主食である五種の主要な穀物の起源の話。
史料によって解釈が異なる場合があります。
史料によって解釈が異なる場合があります。

物語

五穀の起源

岩戸隠れいわとがくれを引き起こして高天原たかまがはらからの追放を言い渡された須佐之男命すさのおのみことは空腹だったので大気津比売神おおげつひめのかみに食べ物を求めました。大気津比売神おおげつひめのかみは様々な美味しい食べ物で須佐之男命すさのおのみことをもてなしました。

しかし、不審に思った須佐之男命すさのおのみこと大気津比売神おおげつひめのかみの様子をうかがっていると、それは大気津比売神おおげつひめのかみが鼻や口、尻から出した食材だったため、須佐之男命すさのおのみことは食べ物を汚しているのだと思い、怒って大気津比売神おおげつひめのかみを殺してしまいました。

死んだ大気津比売神おおげつひめのかみの体からは、頭から蚕が、目から稲が、耳から粟が、鼻から小豆、陰部から麦が、尻から大豆が生まれました。神産巣日神かむむすびのかみはそれらをとって種とし、これが五穀ごこくと養蚕の起源であるといわれています。

用語

登場する神様

須佐之男命すさのおのみこと
荒ぶる神。岩戸隠れを引き起こして高天原を追放された。
大気津比売神おおげつひめのかみ
穀物や食物の神。稲荷神と同一視される場合がある。
神産巣日神かむむすびのかみ
天地開闢の初めに生まれた造化三神の一柱。創造の神。

登場する場所

高天原たかまがはら
神々が住む天上界。

他の用語

五穀ごこく
主食である五種の主要な穀物。ここでは稲、麦、粟、大豆、小豆のことだが時代によりどの穀物を指すかは異なる。
岩戸隠れいわとがくれ
天照大御神が天岩戸に隠れて世界が闇に包まれたこと。

あれこれ

日本書記の“五穀の起源”

日本書記にはこの須佐之男命と大気津比売神の出来事についての記述はありませんが、代わりに月読命と保食神の似た出来事が記述されています。

物語

月読尊つくよみのみこと天照大神あまてらすおおみかみの遣いとして葦原中国あしはらのなかつくににいる保食神うけもちのかみを見に行くように命じられました。

月読尊つくよみのみこと保食神うけもちのかみのもとを訪れると保食神うけもちのかみは陸の方を向いて口からご飯を吐き出し、海の方を向いて口から魚を吐き出し、山の方を向いて口から獣を吐き出し、それらで月読尊つくよみのみことをもてなしました。

しかし、月読尊つくよみのみことは汚いと怒って保食神うけもちのかみを斬ってしまいました。天照大神あまてらすおおみかみはこのことを知ると激怒して、月読尊つくよみのみことはもう顔も見たくないと言い、これ以降太陽と月は昼と夜に別れて出るようになりました。

天照大神あまてらすおおみかみが今度は天熊人あめのくまひとを遣わすと保食神うけもちのかみは死んでいました。死んだ保食神うけもちのかみからは頭からは牛馬、額からは粟、眉からは蚕、目からは稗、腹からは稲、陰部からは麦と大豆と小豆が生まれ、天熊人あめのくまひとはそれらを持ち帰りました。天照大神あまてらすおおみかみはこれを喜び、顯見蒼生うつしきあおひとくさの食料としようと言って田畑に種を蒔きました。

用語

月読尊つくよみのみこと
三貴子の一柱。月の神。
保食神うけもちのかみ
穀物や食物の神。稲荷神と同一視される場合がある。
天熊人あめのくまひと
保食神への二人目の使者。
葦原中国あしはらのなかつくに
高天原と黄泉国の間にある地上の世界。
顯見蒼生うつしきあおひとくさ
地上の民のこと。
史料によって解釈が異なる場合があります。
史料によって解釈が異なる場合があります。
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