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第一段~天地開闢

記事Nov.15th, 2020
世界が出来上がって神々が現れる話。
史料によって解釈が異なる場合があります。
史料によって解釈が異なる場合があります。

物語

本伝

天と地は分かれず、陰と陽も分かれず、渾沌として鶏の生卵のようでした。しかしある時、澄んで明るいものは広がって天に、重く濁ったものは大地となりました。天となったものは動きやすく、大地となったものは固まりにくかったので、天が先に成って次に地が固まったのです。そしてそこに神が生まれました。

天と地が成った時、国土は魚が水に浮かんでいるように漂っていました。天地の中に葦の芽のようなものが生まれ、それは神となりました。国常立尊くにのとこたちのみことです。

次に国狹槌尊くにさつちのみこと豊斟渟尊とよくむぬのみことが生まれました。この三柱の神は、陽気のみを受けて生まれた男神です。

用語

登場する神様

国常立尊くにのとこたちのみこと
国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ
国狹槌尊くにさつちのみこと
古事記の国之狭土神くにのさづちのかみと同一視する見方もある。
豊斟渟尊とよくむぬのみこと
雲の神。古事記では豊雲野神とよくもののかみ

他の用語

天地開闢てんちかいびゃく
天と地が成ったこと。

一書

第一の一書

物語

天と地が分かれたとき、その虚空に言葉で表現することが難しい何かがあり、その中に神が現れました。

まず生まれたのは国常立尊くにのとこたちのみことです。国底立尊くにのそこたちのみこととも言います。

次に生まれたのは国狹槌尊くにさつちのみことです。国狭立尊くにのさたちのみこととも言います。

次に生まれたのは豊国主尊とよくにぬしのみことです。豊組野尊とよくむののみこと豊香節野尊とよかふしのみこと浮経野豊買尊うかふののとよかひのみこと豊国野尊とよくにののみこと見野尊みののみこととも言います。

用語

登場する神様
国常立尊くにのとこたちのみこと
国底立尊くにのそこたちのみこととも。国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ
国狹槌尊くにさつちのみこと
国狭立尊くにのさたちのみこととも。古事記の国之狭土神くにのさづちのかみと同一視する見方もある。
豊国主尊とよくにぬしのみこと
豊組野尊とよくむののみこと豊香節野尊とよかふしのみこと浮経野豊買尊うかふののとよかひのみこと豊国野尊とよくにののみこと見野尊みののみこととも。古事記の豊雲野神とよくもののかみと同一視される。

第二の一書

物語

昔、国も地も出来上がっておらず、水に浮かぶ油のように漂っていました。そんな時、国の中から葦の芽が生えるように一つの物が生まれました。そうして生まれた神は可美葦牙彦舅尊うましあしかびひこぢのみことです。

次に国常立尊くにのとこたちのみこと国狹槌尊くにさつちのみことが生まれました。

用語

登場する神様
可美葦牙彦舅尊うましあしかびひこぢのみこと
生命の神。古事記では宇摩志阿斯訶備比古遅神うましあしかびひこぢのかみ
国常立尊くにのとこたちのみこと
国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ
国狹槌尊くにさつちのみこと
古事記の国之狭土神くにのさづちのかみと同一視する見方もある。

第三の一書

物語

天地が混沌としていた時、初めに神のような人がいました。可美葦牙彦舅尊うましあしかびひこぢのみことと言います。次に国底立尊くにのそこたちがいました。

用語

登場する神様
可美葦牙彦舅尊うましあしかびひこぢのみこと
生命の神。古事記では宇摩志阿斯訶備比古遅神うましあしかびひこぢのかみ
国底立尊くにのそこたち
国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ

第四の一書

物語

天と地が初めて別れた時、神が生まれました。国常立尊くにのとこたちのみこと、それに国狹槌尊くにのさつちのみことです。

そして高天原たかまがはら天御中主尊あめのみなかぬしのみこと高皇産靈尊たかみむすびのみこと神皇産靈尊かみむすびのみことが生まれました。

用語

登場する神様
国常立尊くにのとこたちのみこと
国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ
国狹槌尊くにのさつちのみこと
古事記の国之狭土神くにのさづちのかみと同一視する見方もある。
天御中主尊あめのみなかぬしのみこと
古事記では天地開闢の最初に現れる神、天之御中主神あめのみなかぬしのかみ
高皇産靈尊たかみむすびのみこと
創造の神。古事記では高御産巣日神たかみむすびのかみ
神皇産靈尊かみむすびのみこと
創造の神。古事記では神産巣日神かむむすびのかみ
登場する場所
高天原たかまがはら
神々が住む天上界。

第五の一書

物語

天地がまだ成っていなかったとき、それは海の上で根づくところが無い浮雲のようでした。そこにひとつの物が生まれ、それは葦の芽が初めて泥の中から生えてきたようで、やがて人の形となりました。国常立尊くにのとこたちのみことです。

用語

登場する神様
国常立尊くにのとこたちのみこと
国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ

第六の一書

物語

天地が分かれた時、何かがありました。葦の芽が空中に生えてこれが神となりました。天常立尊あめのとこたちのみことです。次に可美葦牙彦舅尊うましあしかびひこぢのみことが生まれました。

また何かがありました。脂が空中に生まれ、それが神となりました。国常立尊くにのとこたちのみことです。

用語

登場する神様
天常立尊あめのとこたちのみこと
天の永久性の神。古事記では天之常立神あめのとこたちのかみ
可美葦牙彦舅尊うましあしかびひこぢのみこと
生命の神。古事記では宇摩志阿斯訶備比古遅神うましあしかびひこぢのかみ
国常立尊くにのとこたちのみこと
国土の永久性の神。古事記では国之常立神くにのとこたちのかみ
史料によって解釈が異なる場合があります。
史料によって解釈が異なる場合があります。
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