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沖ノ島
天気の良い日には水平線上に約47㎞先にある沖ノ島を見ることができます。沖ノ島には宗像三女神のうちの田心姫神を祀る沖津宮があり、島全体が宗像大社の神領で島自体が御神体として神聖視されています。4世紀ごろには大陸との交通の要衝である沖ノ島で航海の安全や交流の成就を祈る大規模な祭祀が行われるようになっていたとみられ、現在も祭祀遺構が残されています。
沖ノ島への上陸は厳しく制限され、2017年までは年に一度の現地大祭の時に限られた人数の上陸が許されましたが、現在は研究者を除く神職以外の上陸は全面的に禁止されています。上陸が許可された場合でも上陸する前に御前浜で全裸で海に入って禊をしなくてはなりません。また、伝統的に女人禁制とされています。
沖ノ島からは古代の祭祀遺物、石器や土器などが大量に出土し、“海の正倉院”とも呼ばれます。多くが国宝に指定されて辺津宮にある神宝館に収蔵されていますが、学術調査されたのは祭祀遺構の一部のみで多くは手付かずの状態で沖ノ島に残されています。
沖ノ島は世界遺産“「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群”の構成資産として登録されているほか、島全体が国の天然記念物に指定されています。