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火中出産

記事Nov.4th, 2020
木花佐久夜毘売が火の中で邇邇芸命の子を産む話。
史料によって解釈が異なる場合があります。
史料によって解釈が異なる場合があります。

物語

火中出産

日子番能邇邇芸命ひこほのににぎのみこと木花佐久夜毘売このはなさくやひめと結ばれてしばらくたったある日、木花佐久夜毘売このはなさくやひめ日子番能邇邇芸命ひこほのににぎのみことのもとへやって来ました。木花佐久夜毘売このはなさくやひめは、私はあなたの子を身ごもり、もうすぐ産む時期になったが、この天津神あまつかみ御子みこをこっそり産むわけにはいかないのでお伝えしに来たのだといいました。すると日子番能邇邇芸命ひこほのににぎのみことはたった一晩の契りで妊娠するはずがなく、自分の子ではなく国津神くにつかみの子ではないかと疑いました。

疑いを晴らすために、木花佐久夜毘売このはなさくやひめはこの子が国津神くにつかみの子なら無事に生まれず、この子が天津神あまつかみ御子みこなら無事に生まれるでしょうと言って戸のない八尋殿やひろどのを建ててその中に入ると入口を土で塗り固めました。そして木花佐久夜毘売このはなさくやひめは産むときになると八尋殿やひろどのに火を放ちました。

そして火が燃え盛る中、火照命ほでりのみこと、次に火須勢理命ほすせりのみこと、そして火遠理命ほおりのみことを産みました。

火遠理命ほおりのみこと天津日高日子穂穂手見命あまつひこひこほほでみのみこととも言います。また、火照命ほでりのみこと隼人阿多君はやとのあたのきみの祖神です。

そうして木花佐久夜毘売このはなさくやひめは無事に日子番能邇邇芸命ひこほのににぎのみことの子を産み、疑いを晴らしました。

用語

登場する神様

日子番能邇邇芸命ひこほのににぎのみこと
天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命あめにきしくににきしあまつひこひこほのににぎのみこと邇邇芸命ににぎのみこととも。葦原中国を治めるために降臨した天照大御神の孫。
木花佐久夜毘売このはなさくやひめ
邇邇芸命と結婚した大山津見神の娘。神阿多都比売かむあたつひめとも。山の神や火の神。
火照命ほでりのみこと
邇邇芸命と木花佐久夜毘売の子。
火須勢理命ほすせりのみこと
邇邇芸命と木花佐久夜毘売の子。
火遠理命ほおりのみこと
邇邇芸命と木花佐久夜毘売の子。天津日高日子穂穂手見命あまつひこひこほほでみのみこと日子穂穂手見命ひこほほでみのみこととも。火の神、もしくは豊穣の神。

他の用語

天津神あまつかみ御子みこ
天津神の子。邇邇芸命の子。
国津神くにつかみ
葦原中国に生まれた神々。
八尋殿やひろどの
8人が手を広げて繋いだほどの大きさの建物という意味。
隼人阿多君はやとのあたのきみ
古代に鹿児島県西部の薩摩半島に住んだとされる人々である阿多隼人あとはやと。のちに薩摩隼人さつまはやとと呼ばれる。
史料によって解釈が異なる場合があります。
史料によって解釈が異なる場合があります。
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