木花佐久夜毘売との出会い
日子番能邇邇芸命は笠沙の御前にいたときに美しい少女に出会いました。日子番能邇邇芸命がその名を問うと少女は大山津見神の娘の神阿多都比売、またの名は木花佐久夜毘売だと答えました。日子番能邇邇芸命は兄弟はいるかと問うと木花佐久夜毘売は姉の石長比売がいると答えました。
恋に落ちた日子番能邇邇芸命は木花佐久夜毘売に結婚を申し込みましたが、木花佐久夜毘売は父に聞かなければならないと言ったので日子番能邇邇芸命は大山津見神のもとへ使者を送りました。すると大山津見神は大いに喜び、木花佐久夜毘売にその姉の石長比売も添え、百取の机代物を持たせて差し出しました。
ところが日子番能邇邇芸命は姉の石長比売がひどく醜かったため、恐れて送り返してしまいました。そして妹の木花佐久夜毘売だけを残して一晩の契りを結びました。