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勅祭社

記事May 21st, 2021
定例的に勅使の差遣を受ける神社である勅祭社について。勅祭社の一覧。

“勅祭社”とは?

古代から朝廷の崇敬が厚い神社には天皇の代理として御幣物を捧げ、御祭文を奏上する勅使ちょくしが遣わされました。勅使を迎えて執り行う祭儀は勅祭ちょくさいと呼ばれます。

勅使はほとんどの場合は特別な時に差遣されるものですが、定例的に勅使の差遣を受ける神社のことを勅祭社ちょくさいしゃと言います。

明治元年(1868年)、江戸に行幸した明治天皇は氷川神社を武蔵国の鎮守で勅祭の社として定め、これが制度として勅祭社の始まりとされています。続いて東京周辺の12社が准勅祭社と定められましたが、この制度は明治3年(1870年)に廃止され、一時的なものとなりました。

明治16年(1883年)になると賀茂御祖神社と賀茂別雷神社の葵祭と石清水八幡宮の石清水祭が勅祭と定められました。これが現在まで続く勅祭社となり、1945年(昭和20年)8月16日までに17社が勅祭社として定められました。現在は廃社となった朝鮮神宮を除いた16社が勅祭社として定められています。

宇佐神宮と香椎宮へは10年ごとに、鹿島神宮と香取神宮へは6年ごとに、他の社は毎年勅使が遣わされます。

勅祭社は全国で16社しかないため、神社の格の高さを言い表す言葉としても使用されています。

勅祭社の一覧

社名 鎮座地 主祭神 他の社格等
賀茂別雷神社 京都府京都市 賀茂別雷大神 延喜式内社(名神大社)
山城国一宮
官幣大社
賀茂御祖神社 京都府京都市 玉依姫命
賀茂建角身命
延喜式内社(名神大社)
山城国一宮
官幣大社
石清水八幡宮 京都府八幡市 誉田別命
多紀理毘賣命
市寸島姫命
多岐津比賣命
息長帯姫命
官幣大社
春日大社 奈良県奈良市 武甕槌命
経津主命
天児屋根命
比売神
延喜式内社(名神大社)
官幣大社
氷川神社 埼玉県さいたま市 須佐之男命
奇稲田姫命
大己貴命
延喜式内社(名神大社)
武蔵国一宮
官幣大社
熱田神宮 愛知県名古屋市 熱田大神 延喜式内社(名神大社)
官幣大社
出雲大社 島根県出雲市 大国主大神 延喜式内社(名神大社)
出雲国一宮
官幣大社
橿原神宮 奈良県橿原市 神武天皇
媛蹈鞴五十鈴媛命
官幣大社
明治神宮 東京都渋谷区 明治天皇
昭憲皇太后
官幣大社
宇佐神宮 大分県宇佐市 誉田別尊
多岐津姫命
市杵嶋姫命
多紀理姫命
息長足姫命
延喜式内社(名神大社)
豊前国一宮
官幣大社
香椎宮 福岡県福岡市 仲哀天皇
神功皇后
官幣大社
鹿島神宮 茨城県鹿嶋市 武甕槌大神 延喜式内社(名神大社)
常陸国一宮
官幣大社
香取神宮 千葉県香取市 経津主大神 延喜式内社(名神大社)
下総国一宮
官幣大社
近江神宮 滋賀県大津市 天智天皇 官幣大社
平安神宮 京都府京都市 桓武天皇
孝明天皇
官幣大社
靖国神社 東京都千代田区 護国の英霊 別格官幣社
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